UR賃貸は公的機関であるUR都市機構が管理する賃貸住宅です。
「礼金・仲介手数料0円」「保証人・保証会社不要」などのメリットがあるため、マンスリーマンションやウィークリーマンションなどの仮住まいや、一時住まいとして考えている方もいらっしゃるでしょう。
- UR賃貸で引っ越してすぐに退去は問題ない?
- 短期退去したら違約金は必要?
- UR賃貸を退去するときの手続き方法は?
- 退去届けはいつまでに出すべき?
- 民間の賃貸とどう違うの?
上記のような、疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、UR賃貸住宅の短期間で退去したら違約金は必要か、また退去の手続き方法など詳しく説明させていただきます。
いざ退去するときに慌てずに済むように、チェックしておきましょう。
もくじ
1.UR賃貸で引っ越してすぐに退去は問題なし?
1-1.短期退去の違約金について
「引っ越しをしたばっかりなのに仕事の都合ですぐに転居して違約金を請求された」という話を聞いたことがないでしょうか。
一般的な民間の賃貸契約の場合、例えば入居後1年以内に退去すると、違約金が発生することがほとんどです。
なぜなら、1年未満や数か月で退去されると家主は見込んでいた家賃収入がなくなる上にクリーニング費用などがかかってしまうため、このような契約にしているのです。
しかも、違約金に加えて、更新時期によっては更新手数料も請求されてしまうことも…。
一方UR賃貸の場合、入居後すぐに退去した場合でも、違約金は基本的に発生しません。契約更新も自動更新で、更新手数料も無料です。
会社の都合で急に転居することが多い転勤族の方には嬉しいメリットですね。
1-2.定期借家プランで途中解約の場合
UR賃貸には、3年間の定期プラン「URライト(定期借家)」があります。
更新がない代わりに家賃を抑えることができます。
このプランで入居している方が、例えば入居後1年で退去することになった場合はどうなるのかというと…こちらも違約金は不要です。
2.【注意】UR賃貸で違約金が発生するケース
これまでお話ししてきたように、基本的にはUR賃貸で短期解約した場合でも違約金は発生しませんが、ひとつだけ例外があります。それが「フリーレント契約」の場合です。
フリーレント契約とは、入居後の一定期間は家賃が無料になる契約のことです。
一般的には、賃貸借契約書に追加されたフリーレントに関する条件を守ることで、1ヶ月・2ヶ月など決められた期間の家賃が無料になります。
その代わり、「フリーレント期間の終了後も決められた期間は住み続ける」ことが家賃無料の条件となるのがほとんどです。
ですので、1~2年などの短期間で退去したらペナルティ(違約金)があるわけですね。この点はご注意ください。
たとえば、フリーレントの期間に応じて以下のように短期解約の違約金が発生します。
[ケース1]「フリーレント期間が1ヶ月の契約」の場合
・契約1年以内に退去した場合…フリーレント期間の家賃(1ヶ月分)の違約金が発生
[ケース2]フリーレント期間が2ヶ月の契約の場合
・契約2年以内に退去した場合…フリーレント期間の家賃(2ヶ月分)の違約金が発生
3.UR賃貸を退去するときの手続き方法
実際にUR賃貸を退去するときの流れは以下のとおりです。何が必要か、どこにいつまでに退去届けを出せばいいのか、チェックしておきましょう。
3-1.【事前準備】手続きに必要なものは?
UR賃貸の退去手続きに必要なものは以下の7点です。退去直前になって慌てずにすむよう、あらかじめ確認しておきましょう。
- 賃貸住宅賃貸借契約解除届
- 印鑑
- 契約書の写し
- 通帳やキャッシュカード(敷金精算後返還金が発生した場合の振込口座)
- 本人確認書類(免許証など)
- 移転先住所がわかるもの
- スケジュールがわかる手帳やカレンダーなど
⇒査定の日程を決める際の判断材料となります
3-2.いつまでに退去申し出をすればいい?
退去が決まりましたら、退去予定日の14日前までに退去申し出をしてください。
予告期間が14 日に満たない場合は、解除届提出の翌日から起算して14 日目が契約解除日となります。
このため、契約解除日以前に退去されても、契約解除日までの家賃・共益費等の支払いが発生します。
余裕を持ったお申し出がおすすめです。
3-3.どこに退去申し出をすればいい?
退去予定日が決まりましたら、下記のいずれかにご連絡ください。
- お住まいのUR賃貸管理サービス事務所
- UR賃貸管理連絡員
4.UR賃貸物件を退去時の家賃は日割り計算?
退去時の家賃は日割り計算となりますので、月半ばで退去される場合も退去後の家賃が請求されることがなく、無駄な家賃の支払いがありません。
5.短期間で退去するときURと民間賃貸の違い
では短期間で退去するとき、UR賃貸と民間の賃貸契約ではどう違うのでしょうか。ひとつずつ見ていきましょう。
<UR賃貸>14日前まで
<民間の賃貸>1ヶ月または2か月前まで(※契約内容によって異なります)
まず管理会社への退去届けは、URの場合は14日前まででよく、異動などで急に退去することになっても安心です。
一方、民間の賃貸の場合、契約によっても違いますが最低でも1ヶ月前には届け出が必要となります。
契約内容によっては、2ヶ月以上前の届け出が必要な場合もありますので、賃貸借契約書を確認しておきましょう。
<UR賃貸>日割り計算
(例:家賃10万円の物件を9/15に退去する場合の家賃:5万円)
<民間の賃貸>月割り計算
(例:家賃10万円の物件を9/15に退去する場合の家賃:10万円)
次に退去月の家賃ですが、月の途中で退去する場合の家賃精算方法は、民間の賃貸の場合は月割り計算されるのが一般的です。
9月中旬で退去しても1ヶ月分の家賃を丸々支払わなくてはいけませんが、UR賃貸の場合は日割り計算のため、半額で済みます。退去時にかかる無駄な出費が抑えられますね。
<UR賃貸>違約金なし(※フリーレント契約をのぞく)
<民間の賃貸>違約金あり⇒1年未満の退去で1ヶ月分が相場
続いて短期解約による違約金ですが、民間の賃貸の場合は家賃1ヶ月分の短期解約違約金が発生してしまうのが一般的です。
契約内容やお部屋によっては2~3ヶ月分の違約金を請求されるケースもあります。
なぜなら、入居期間が短すぎると退去時のリフォーム費用や再募集のための費用がかかってしまい、貸す側に損失が出るため、それを補填するために「短期解約違約金」が設定されているのです。
また、契約更新時期に退去する場合、更新料も請求されることがあります。
一方、UR賃貸の場合、基本的に短期解約しても違約金は発生しません。
短期解約に限らず更新手数料も無料なので退去のタイミングを心配する必要もありません。
ただし、フリーレント物件を契約して入居後1年未満で退去した場合、1ヶ月または2ヶ月分の家賃分の違約金が発生しますのでご注意ください。
<UR賃貸>なし(UR側が負担)
<民間の賃貸>あり(借主が負担)
退去するときの心配ごとのひとつが退去費用ですよね。
民間の賃貸契約の場合、退去費用は契約書の「特約」に記載されていることが多いです。
特に高額になる「クリーニング費用」は民間の賃貸の場合、借主負担になりますが、UR賃貸の場合、UR側が負担するため、借主の負担は不要です。
また、UR賃貸から別のUR賃貸へ転居する際、残った敷金を引き継ぐ「住み替え制度」があります。転居後の契約時には残額分のみ敷金を支払えばいいので、高額になりがちな転居の初期費用をぐっとおさえられます。
6.まとめ
引っ越し後すぐに退去する場合でもUR賃貸なら安心
- 短期解約違約金が0円(※フリーレント契約のぞく)
- 14日前までに届けを出せばOK
- 退去月の家賃は日割り計算で無駄な出費がない
コメントを残す