最近の賃貸物件では、家賃保証会社への加入が必須条件にしているところが増えています。
- 家賃やクレジットカードの滞納歴があったら保証会社の審査は通らない?
- 保証会社に払う保証料が高い。保証会社を通さずに部屋を借りたい!
- 保証会社の審査に通りやすい保証会社ってある?
- 保証会社を通さなくても賃貸物件を借りる方法は?
今回はこのような疑問をお持ちの方に向けた記事となっています。
ぜひ参考にして、ぴったりの物件を見つけてください!
もくじ
1. 賃貸物件を借りるのになぜ保証人・保証会社が必要?
賃貸物件の入居者が家賃を滞納すると、大家さんに家賃が入ってこず、裁判で回収しようとしてもお金がかかります。
従来は連帯保証人を立てていましたが、それでも未納になるケースがあり、大家さんは常に家賃を滞納される不安がぬぐえません。
さらに少子化、高齢化などの社会の変化により「連帯保証人の獲得が難しい」と大家さん、管理会社は見ています。
そのため、最近の賃貸物件では、連帯保証人でなく家賃保証会社への加入を必須条件とする賃貸物件や管理会社が9割を占めています。
1-1. 連帯保証人とは
入居者が滞納した際、代わりに家賃を支払う義務を負う人のことです。
家賃に見合う支払い能力を求められますので、家賃が高い物件などは、連帯保証人を確保できないということもあるでしょう。
一般的には一番近い家族の両親、兄弟が連帯保証人になるケースが多いですが、
- 親が高齢者で支払い能力がない・他界している
- 家族の仲が悪い
- 家族に金銭的な心配・苦労をかけたくない
- 一人っ子で兄弟がいないなどの理由から、保証人を立てたくない、立てられない人も多いかと思います。
親の高齢化に加え、親戚などの人間関係が希薄になっていると言われる現代では、連帯保証人を確保するのもむずかしくなっているのが現状です。
このことを重く見た賃貸オーナーや管理会社が導入しだしたのが次に述べる「家賃保証会社」です。
1-2.家賃保証会社とは
家賃保証会社とは、入居者の家賃を大家さんに保証する会社のことです。
入居者が家賃を滞納したときに保証会社が家賃を立て替えて大家さんに払ってくれます。
家賃保証会社には以下の2つの契約形態があります。
(1)一般型:家賃の滞納発生時のみ対応する
(2)支払委託型:滞納の有無に関係なく、常に大家さんと入居者の間に入って家賃の立て替え払いをします。入居者⇔大家さん間での直接家賃の授受はありません。
ほとんどの保証会社の場合、(2)の契約形態が一般的です。
2. 保証会社を通さない賃貸物件はなぜ少ない?
保証会社を通さない賃貸物件はかなり減ってきています。
なぜなら、保証会社を通したほうが大家さんにとっても、管理会社にとっても、メリットが大きいからです。
オーナーと管理会社の滞納に対する不安と手間を解消するのが家賃保証会社の役割とも言えます。
そのため、実に9割の賃貸物件で利用されているわけです。詳しく見ていきましょう。
2-1. 大家さんは入居者の滞納への不安がなくなる
保証会社を利用する大家さんは、入居者が家賃を滞納したときも必ず保証会社から家賃が入ってくるため、滞納の心配がなく安心して物件を貸し続けることができます。
2-2. 管理会社は入居者への督促業務がなくなる
管理会社も、滞納時の対応(督促の手紙、電話、訪問など)はすべて保証会社がやってくれるので、入居者への督促にかかる手間などを省くことができ、業務の効率化、人件費削減につながります。
2-3. 敷金0の物件にできる=人気物件になりやすい
保証会社の保証内容には、入居者が滞納した毎月の費用(家賃、駐車場代、共益費など)だけでなく、更新料や原状回復費用なども含まれるため、敷金0に設定されているケースが多く見られます。
敷金・礼金0の物件は希望者が集まりやすいため、人気物件になりやすいのです。人気物件ということは、常に入居者がおり、家賃収入の不安がありません。
2-4. 保証人を立てられない人も入居できる
入居者は、保証会社を利用するためには保証料を支払わねばならないため、金銭的な負担はかかりますが、保証料さえ払えば保証会社が保証人の代わりをつとめてくれるメリットがあります。
1-1で述べたような「親が高齢者」「保証人を立てたくない」「保証人になってくれるような人がいない」人にとってはありがたいシステムでもあります。
3. 保証会社の審査に通らない理由とその対策
保証会社を利用する場合、避けて通れないのが保証会社の審査です。審査に通らないと入居することができません。
「保証会社の審査に落ちた」という方の話をよく聞いてみると、過去家賃やクレジットカードの滞納歴があるケースがほとんどです。
思い当たる方は以下をチェックしてみてください。
3-1. 保証会社の種類はどんなものがある?
家賃保証会社は大きく分けて3つです。それぞれの特徴を説明します。
(1)信販系保証会社
クレジットカードの発行業務や信用取引を行っている会社。審査は厳しめですが、保証料は比較的安い傾向にあります。
審査時にはクレジットカードの利用履歴をはじめ、信用情報を照会し、延滞歴、債務整理や自己破産したことがないかを調べます。この信用情報は他社で発生したものも含まれます。そのため、過去5~10年間に数回にわたるカードの支払い遅延や強制解約など、何かしらの金融事故が発生している場合は保証会社の審査に通らない可能性が高いです。
(2)協会系保証会社
LICC(全国賃貸保証業協会)に加盟している家賃保証会社。同協会に加盟している家賃保証会社を利用した人の履歴がデータベースで共有され、その内容を照会しながら審査します。データベースへの登録機関は保証契約が終了してから5年間ですが、滞納があった場合はその返済終了後、債務が消滅してから5年間です。
そのため、過去に協会系保証会社を利用したときに家賃滞納した方は5年間は協会系保証会社の審査は厳しいものとなります。
(3)独立系保証会社
信販系や協会系のように過去の延滞歴、事故歴を照会せず、独自の審査基準で審査をする家賃保証会社。
主に、申込時の提出書類をもとに審査します。
信販系、協会系に比べて審査が通りやすい傾向にあります。
その代わり、保証料は比較的高めとなっています。
3-2. 保証会社の審査は何を重点的に見られる?
(1)保証会社の審査で求められる必要書類3点
・利用申込書
・本人確認書類(免許証など)
・収入証明書類(給与明細、源泉徴収票など)
(2)支払能力を確認
・職種・雇用形態・勤務先
・勤続年数(3年以上が目安)
・年齢(未成年者かどうか)
・収入(家賃に見合う収入があるか)
(3)犯罪歴など
暴力団などの反社会的勢力でないか、犯罪歴や過去の大きなトラブルがないかなども調べるため、大家さんや入居者にとっては「犯罪者などが入居できない賃貸物件なんだ」と認識され安心感を与えるメリットも。
3-3. ブラックリストでも審査に通る方法とは?
ブラックリストでも保証会社の審査を通すには以下のとおりです。
- クレジットカードの滞納歴がある方⇒信販系保証会社は×、協会系もしくは独立系を選ぶ
- 家賃滞納したことがある方⇒協会系保証会社は×、信販系もしくは独立系を選ぶ
- クレジットカードの滞納歴、家賃滞納それぞれしたことがある⇒独立系一択
それでも通らない場合は、連帯保証人だけで入居できる賃貸物件を探しましょう。
4. 保証会社を通さなくても賃貸アパートを借りる方法
とはいえ、保証人も立てられない方というのも前述のとおり多いかと思います。
ここでは、「保証人・保証会社を通さなくてもいい物件」について解説していきます。
保証人、保証会社不要の物件を探している方は必見です。
4-1. 保証会社不要で契約できるケース
(1)不人気物件(駅から遠い、古い物件、共同トイレ、事故物件)
募集してもなかなか入居が決まらない物件は大家さんは早く入居者を決めたいので、保証人や保証会社を不要にできる可能性が高いです。
(2)定期借家契約
期間が決まっている賃貸契約なので、大家さんにとっては滞納リスクが少なく、保証会社不要で入居募集しているケースがあります。
(3)大企業勤務者限定物件
誰もが知っている大手企業勤めの方だと、保証会社不要で借りられることも…。ただし、退職した場合即退去を促されるケースもあるので、契約内容をよく確認しましょう。
4-2. 保証人・保証会社不要のUR賃貸
UR賃貸とは、公的機関であるUR都市機構が管理する賃貸住宅で全国に71万戸あります。
礼金・仲介料・更新料不要、そして何より、「保証人」「保証会社」どちらも不要で、一定以上の収入があれば入居できます。ただし敷金は2ヶ月分必要です。
過去にクレジットカードや家賃などを滞納したり、自己破産したりしていても安定した収入があればOKです。
保証会社の審査に不安がある方や、「保証会社に払う保証料が高い」と思っている方は検討してみてください。
5. まとめ
・クレジットカードや家賃の滞納歴がある方は信販系や協会系の保証会社を避けて独立系の保証会社を選ぶ
・保証人、保証会社不要の賃貸物件は少ないけれど存在する
・UR賃貸は保証人、保証会社不要!ブラックリストでも一定の収入や貯蓄があれば問題なし!
・審査や初期費用の不安をなくして新生活を始めよう!
コメントを残す