一般的な賃貸住宅は年金受給者や高齢者の場合、入居を断られることがあります。
理由としては、健康面や家賃滞納のリスクを懸念されるからです。
お部屋を探している年金受給者の方は、入居審査に通らないのではないかと不安を抱えているのではないでしょうか。
そこで本記事では、年金受給者の方でも入居しやすいUR賃貸住宅の入居審査や制度、注意点について解説していきます。
UR賃貸への入居を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
UR賃貸は年金受給者にオススメ!
UR賃貸は年金受給者の方でも、入居しやすい物件です。
年金受給者の方にUR賃貸をオススメする理由をお伝えします。
年齢制限なし
一般的な賃貸住宅を借りる場合、年齢を理由に入居を断られてしまうケースがありますが、UR賃貸住宅は年齢制限がないので、年齢を問わず入居することができます。
保証人不要
賃貸契約ではほとんどが保証人が必要となり、保証人の方が高齢者の場合は断られることもあります。
UR賃貸は保証人が不要なので心配ありません。
また、保証会社も不要です。
初期費用が安い
礼金と仲介手数料が不要なので、初期費用が低く抑えられます。
入居の際にかかる費用は、敷金(2ヶ月)と日割り家賃と日割り共益費だけです。
お得な制度がある
近くに子ども世帯が住んでいる場合、条件を満たすと使えるお得な制度があります。
近居割と近居割WIDEのという制度で、UR団地に入居している高齢者世帯の方は
近くに親族が住んでいる場合、5年間家賃が5%減額されます。
※高齢者世帯とは、60歳以上の方を含む世帯を指します。
※子育て世帯の方や障害者世帯の方も対象となります。
近居割の条件
⚪︎同じUR団地に二世帯が近居している
⚪︎半径2メートル以内の別のUR団地に二世帯が近居している
近居割WIDEの条件
親族がUR団地以外の住宅で、近居割WIDEエリア内に近居している
年金受給者必読!UR賃貸の入居審査
年金生活をしている方は、UR賃貸の入居審査に通るのか不安を抱かれると思います。
URにはさまざまな制度があるので、安心して入居することができます。
UR賃貸に申し込む資格は平均月収額が、基準月収額以上あることが条件です。
世帯で申し込む場合と、単身者で申し込む場合で基準月収額が異なります。
世帯で申し込む場合
家賃が82,500円未満の場合、基準月収額は家賃の4倍(家賃が6万円の場合、24万円)
家賃が82,500円以上20万円未満の場合、基準月収額は33万円
単身者で申し込む場合
家賃が62,500円未満の場合、基準月収額は家賃の4倍(家賃が5万円の場合、20万円)
家賃が62,500円以上20万円未満の場合、基準月収額は25万円
収入条件を満たさない場合でも、年金受給者の方が使える制度や収入基準の特例があります。
一時払い制度
家賃と共益費を1年分前払いすると、収入審査が免除になります。
収入を証明する書類の提出も必要ありません。
2年目から家賃と共益費を口座振替か、再度一時払いをするかを選択できます。
一時払いの期間は1年〜10年までとなっており、1年単位で支払うことができます。
さらに、UR都市機構が定める割引率で、家賃が割引になるお得な制度です。
貯蓄基準制度
金融機関の預貯金の合計が、家賃の100倍あると証明できれば、収入審査が免除になります。
発行後7日以内の残高証明書の提出が必要となりますので、金融機関で残高証明書を
発行してもらいましょう。
収入基準の特例
①〜③のいずれかの条件を満たしていれば、UR賃貸住宅の申し込みができます。
①申込者の平均月収が基準月収額の2分の1以上ある場合
⚪︎同居している親族の収入と合算し、合計額が基準月収額以上ある
⚪︎同居していない親族から不足分の家賃の補給を受けられる
⚪︎申込者の貯蓄額が基準貯蓄額の2分の1以上ある
②申込者の貯蓄額が基準貯蓄額の2分の1以上ある場合
⚪︎同居している親族の貯蓄と合算し、合計額が基準貯蓄額以上ある
⚪︎同居していない親族から貯蓄の補給額と合算し、合計額が基準貯蓄額以上ある
⚪︎申込者の平均月収額が基準月収額の2分の1以上ある
③申込者の月収や貯蓄が基準月収額、基準貯蓄額の2分の1以上ない場合
⚪︎収入が基準月収額の2分の1に満たなくても、60歳以上の高齢者の方は申し込めます。
この場合、親族が基準月収額以上もしくは基準貯蓄額以上あることが条件となります。
⚪︎家賃等の支払いを申込者と親族が連帯し、履行の責を負うことを確約する。
※障害者の方、父子母子家庭の方、18歳以上の学生の方も対象となります。
UR賃貸には年金受給者向けの物件がある
URには高齢者や障害者の方も、快適に暮らせる賃貸住宅が豊富にあります。
安心の設備や生活支援サービスも充実しています。
高齢者向け優良賃貸住宅
主に1階のお部屋で、床の段差がほとんどなく、要所に手すりが設置されています。
高齢者の方が生活しやすいように配慮された賃貸住宅です。
緊急時には、提携している民間事業者に通報する、緊急時対応サービスが利用できるので
万一の場合も安心です。
世帯全員の所得合計が15.8万円以下の方は、家賃負担の軽減措置が受けられます。
申込条件
⚪︎申込者が60歳以上
⚪︎申込者が60歳以上で同居者が配偶者(年齢制限なし)
⚪︎申込者が60歳以上で同居者が60歳以上の親族もしくはURが同居が必要と認める親族
⚪︎申込者の月の平均収入額が基準月収額以上あること
高齢者等向け特別設備改善住宅
高齢者や障害者の方が生活しやすいように、台所のコンロの高さの調整や
浴室の段差の緩和や手すりの設置を行った賃貸住宅です。
緊急時には、あらかじめ登録させた連絡先に通報できる連絡通報用装置も設置されています。
申込条件
⚪︎60歳以上の方または障害者の方
⚪︎60歳以上の方を含む世帯の方
⚪︎申込者の月の平均収入額が基準月収額以上あること
健康寿命サポート住宅
高齢者が安全に暮らすために、転倒防止に配慮した賃貸住宅です。
玄関やトイレ、浴室に手すりが設置されています。
世帯の所得合計が15.8万円以下の場合、家賃が20%減額になります。(減額上限25,000円)
申込条件
⚪︎申込者が60歳以上の単身者
⚪︎申込者が60歳以上で同居者が配偶者(年齢制限なし)
⚪︎申込者が60歳以上で同居者が60歳以上の親族もしくはURが同居が必要と認める親族
⚪︎申込者の月の平均収入額が基準月収額以上あること
シルバー住宅
生活援助員が入居者の生活を支援するとともに、一部の住宅では緊急通報装置などの
セキュリティーシステムが導入された賃貸住宅です。
※東京都、大阪府のみ
玄関に手すりやベンチが設置されているほか、浴槽の腰掛け用の広いふち、床の段差の緩和を行っています。
生活援助員による支援内容
⚪︎緊急時の対応と関係機関との連絡
⚪︎安否確認
⚪︎生活指導
⚪︎福祉に関する相談や案内
⚪︎一時的な家事の支援
申込条件
⚪︎同居者を含め、日常生活の上で自立可能な65歳以上の方
⚪︎申込者の月の平均収入額が基準月収額以上あること
※夫婦のみの世帯はどちらかが65歳以上で、どちらかが60歳以上であれば申し込み可能
URシニア賃貸住宅(ボナージュ)
自立志向の強い高齢者の方向けの住宅で、安全に暮らせる設備と充実したサービスが特徴です。
※横浜市、千葉市のみ
手すりやバリアフリーはもちろん、温水式の床暖房や暖房付きの浴室で、高齢者に配慮した
設備となっています。
また、フロントサービス完備で困った時はすぐに対応してくれるので安心です。
家賃については、終身年金保険からの年金を家賃の支払いにあてる制度もあります。
主なサービス
⚪︎フロントサービス
⚪︎緊急時の対応
⚪︎健康管理サービス
⚪︎生活支援サービス
申込条件
1.以下の世帯構成に該当する方
⚪︎申込者が60歳以上の単身者
⚪︎申込者が60歳以上で同居者が配偶者(年齢制限なし)
⚪︎申込者が60歳以上で同居者が60歳以上の親族
⚪︎申込者の月の平均収入額が基準月収額以上あること
2.自立して生活できる方
3.親族の身元引受人を立てられる方
年金受給者がUR賃貸を選ぶ時の注意点
高齢者の方や障害者の方がUR賃貸を選ぶときに気をつける点や、団地特有の注意すべき点があります。
緊急連絡先が必要
UR賃貸は保証人が不要ですが、入居者名簿に緊急時の連絡先が2名必要となります。
(可能な限り連絡の取りやすい方、近くにお住まいの方)
設備について
エレベーターの無い物件もあるので事前に確認しておくことをオススメします。
エアコンが設置されていない物件もあります。
全ての物件がバリアフリーではありません。床の段差の多い物件もあるため
設備や動線を確認しましょう。
まとめ
今回の記事では、年金受給者の方でも入居しやすいUR賃貸の入居審査や注意点について解説しました。
UR賃貸は入居がしやすく、年金受給者の方にオススメの物件です。
入居を検討されている方が相談できる相談窓口があるので、安心してUR賃貸が選べるようになっています。
快適で安心した暮らしができるお部屋が見つかることを心より願っております。
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