「新しい住まいを探したいけど、お金がない。」と悩んでいませんか。
収入が少ないと、入居審査に通過できるか不安ですよね。
しかし、UR賃貸なら収入面での心配を解決できるかもしれません。
UR賃貸には、年収制限がある一方、収入が基準以下でも部屋を借りれる制度がいくつもあります。
今回は、UR賃貸に年収制限があるのか、収入証明書など必要なものをご紹介します。
UR賃貸の年収制限はどのくらいか
UR賃貸の年収制限には、下限が設けられています。
つまり、ちゃんと家賃が支払えるかどうかが収入基準です。
では具体的にどのくらいの収入が必要なのでしょうか。
家賃帯によって基準が決まる
UR賃貸の収入制限は、1ヶ月当たりの収入が基準です。
(以下、基準月収額)基準月収額は、家賃帯で分かれています。
また、「世帯」と「単身者」で別区分です。
82,500円以上20万円未満 33万円(固定額)
20万円以上 40万円(固定額)
62,500円以上20万円未満 25万円(固定額)
20万円以上 40万円(固定額)
基準月収額は手取りではなく、税引き前の収入で判断します。
つまり、UR賃貸を借りる場合、家賃の4倍以上の額面収入があれば必ず基準を満たせるということです。
例えば、家賃が5万円の部屋だと、基準月収額は20万円です。
月収額20万円を満たしていれば
・「手取りは17万円だけど、額面は20万円」と給与収入の方
・「夫婦2人の年金が月25万円」と年金収入のみの方
・「年収3,000万円以上」と高収入の方
どちらの場合も収入審査が通ります。
基準月収額の計算方法
基準月収額の計算方法は、「過去1年間の年収を12で割る」です。
そして、過去1年間の年収には、賞与も含みます。
一方、過去1年間の年収に、今後得る見込みがないものがある場合は除外します。
例えば、転職をして収入額が変わる場合、前職の収入で計算できません。
代わりに、新しい職場の見込み収入で計算しましょう。
収入に含まれるもの
収入に含まれるのは、以下のものです。
- 給与収入
※賞与含む - 事業所得
- 不動産所得
- 雑所得
※年金含む
上記の中で、今後も継続して得られる収入が対象です。
また、基準月収額の計算は、各収入の税引き前の総支給額で計算します。
手取り額ではありません。
収入の種類別用意する収入証明
収入証明で必要なものは以下の通りです。
給与収入の場合
- 前年分の源泉徴収票
※就業1年満たない場合は、URが指定する収入証明書と社員証または健康保険証のコピー - 本年度の課税証明書または住民税決定通知書
個人事業主の場合
- 前年分の納税証明書
年金所得者の場合
- 公的年金証書または年金振込通知書
※原本とコピー両方必要
※年金振込通知書は最新のもの
貯蓄基準を利用する場合
- 残高証明書
※円預金のみ対象
年収制限が満たせない場合の解決方法
UR賃貸では収入が足りない場合でも、一定の条件を満たせば審査に申し込める制度があります。
各制度の詳細を確認しましょう。
一時払い制度
一時払い制度は、かんたんに言うと年払い制度です。
具体的には、一定期間の家賃と共益費をまとめて前払いすることで、支払った分の期間は収入制限なしで居住できます。
例えば、家賃5万円、共益費1万円で計6万円の賃貸だと、72万円前払いすれば1年間借りることができます。
- 他にも、一時払い制度には以下の特徴があります。居住開始日の翌月から数えて1年〜10年、1年単位で一時払いする期間を選べる。
- 多少の割引がある。
- 入居開始には、一時払い家賃、一時払い共益費の他、敷金2ヶ月分、居住開始月の日割家賃、居住開始月の日割共益費が必要。
- 途中解約は原則不可。やむを得ない場合、一時払いしたお金は契約に基づいて精算され、残りは返金される。
貯蓄基準制度
貯蓄基準制度は、貯金があればOKという制度です。
具体的には、申込者の貯蓄が、家賃の100倍あれば収入の代わりになります。
例えば、家賃5万円の賃貸の場合、500万円の預貯金があることを証明できれば入居審査可能です。
その他、貯蓄基準制度の特徴です。
- 貯蓄の対象は、銀行などに預けている預貯金。株や不動産は対象外。
- 発行から7日以内の預貯金残高証明書の提出が必要。
家賃補給制度
家賃補給制度は、他者から家賃を補給してもらうことで、入居審査に申し込める制度です。
申込者の状況によって、条件を1つでも満たせば制度を利用できます。
- :申込者本人の月収が基準の½以上ある場合
・配偶者や父母など同居親族の収入を合算すれば、基準月額以上ある。・月収が世帯用住宅の基準月額の½以上ある同居していない親族から、申込者の家賃不足分を補給してもらえる。・勤務先から家賃不足分を補給してもらえる。・申込者の貯蓄が基準貯蓄額の½以上ある。
- :申込者本人の貯蓄が基準の½以上ある場合
・配偶者や父母など同居親族の貯蓄を合算すれば、基準貯蓄額以上ある。・同居していない親族から、基準貯蓄額の不足分を補給してもらえる。・申込者の月収が基準月収額の½以上あること - :申込者本人の月収、貯蓄が基準の½以上ない場合
・高齢者、障がい者、父子母子家庭、満18歳以上の学生が対象。・親族が、申込者と共に責任を持って家賃を支払うことを承諾している。・親族の月収が基準以上ある。または、親族の貯蓄額が基準以上ある。
ただし、親族がUR賃貸に住んでいる場合は、次の条件のいずれかを満たす必要がある。
○親族の月収が、申込者が借りる賃貸と親族が借りている賃貸計2ヶ所の基準の合計額以上ある。
○親族の貯蓄が、申込者が借りる賃貸と親族が借りている賃貸計2ヶ所の基準の合計額以上ある。
○月収が一方の賃貸の基準以上で、さらに貯蓄額がもう一方の賃貸の基準以上ある。
収入証明として用意するケース別の対処法
転職、定年退職、起業などのタイミングで、引っ越しをすることがあるでしょう。
その時、UR賃貸で部屋を借りるならどうすれば良いでしょうか。
各ケース別に考えられる対処法を確認しましょう。
転職先が決まっている時
転職先が決まっている場合、まず今後の年収を証明できるものを手に入れましょう。
例えば以下のものです。
- 年収見込証明書
- 年収記載の雇用契約書、採用通知書
そして、もらえる予定の年収が分かった上で、以下の方法を検討できます。
- 基準額を満たす家賃の部屋を借りる。
- 初期投資として一時払い制度を利用する。
- 前職で蓄えた貯蓄がある場合は貯蓄基準制度を利用する。
- 親族に家賃不足分を補給してもらえないか相談する
- 勤務先に家賃補給をしてもらえないか相談する。
年金が主な収入の時
年金が主な収入の場合、まず年金額を証明できるものを用意します。
例えば以下のものです。
- 年金通知書
- 年金証書
- 納税通知書
もらえる年金額を把握したら、UR賃貸を借りるために以下の方法が考えられます。
- 基準額を満たす家賃の部屋を借りる。
- 基準額以上の貯蓄があれば、貯蓄基準制度を利用する。
- 十分な資産があれば、一時払い制度を利用する。
- 親族に家賃不足分を補給してもらえないか相談する。
- 家賃減額制度が使える「高齢者向け優良賃貸住宅」を借りる。
個人事業主、フリーランスの時
個人事業主、もしくはフリーランスの場合、基準月収額は課税所得で計算します。
課税所得は、売上から必要経費を引いた金額になります。
課税所得を証明するのに必要な書類は以下のものです。
- 前年分の納税証明書
個人事業主、またはフリーランスの場合、以下の方法で入居できる可能性があります。
- 基準額を満たす家賃の部屋を借りる。
- まとまった資金があれば一時払い制度を利用する。
- 預貯金がある場合は貯蓄基準制度を利用する。
URが住みやすい賃貸である理由3つ
UR賃貸は、あらゆる世帯が住みやすい住宅です。
なぜ住みやすいのでしょうか。
その理由を金銭面で見てみましょう。
礼金・仲介手数料・更新料が不要
UR賃貸の入居時に必要な費用は
- 敷金2ヶ月分
- 入居する月の日割家賃・共益費
- 火災保険(任意)
の3点です。
礼金、仲介手数料はありません。
そのため、UR賃貸の入居時にかかる初期費用は、家賃3ヶ月分程度です。
一方、一般の賃貸では、初期費用が家賃4ヶ月〜6ヶ月分と言われています。
またUR賃貸なら、契約の更新料が掛かりません。
そのため、長く住むほどお得になります。
一般の賃貸だと、更新料の相場は、2年ごとに家賃1ヶ月〜2ヶ月分です。
更新料がない分、生活にゆとりを持てます。
お得な割引制度がある
UR賃貸では6種類の割引制度を実施しています。
近民割
3等身以内の二世帯が近くに住むことで、5年間家賃が5%OFFになります。
また、条件を満たす子育て世帯なら、5年間家賃が20%OFFです。
近民割の条件は以下の通りです。
- 3等親以内の親族が対象。
- 二世帯のうち一方が子育て世帯、もしくは高齢者世帯。
- 近い住居の要件である次の3点のうちいずれかに該当する。○同じUR団地に住む
○一方が住むUR団地から半径2km以内のUR団地もう一方が住む
○一方がUR賃貸で、もう一方が近民割WIDEエリア内のUR以外の賃貸に住む - 世帯の所得月額が25.9万円以下の子育て世帯は、5年間家賃が20%OFFになる。
U35割
契約者が35歳以下の場合、家賃が3年間安くなる制度です。
U35割には、以下の特徴があります。
- 契約者が35歳以下なら単身、学生、夫婦、子育て世帯が対象。
- 同居できるのは、配偶者(何歳でもOK)と35歳以下の親族。
- 期間3年の定期借家契約だから、3年後に契約が切れる。
- 既にUR賃貸住宅に住んでる人が、他のUR賃貸でこの制度を使うことはできない。
そのママ割
契約者が満18歳未満の子どもを扶養している場合、家賃が3年間安くなる制度です。
そのママ割には以下の特徴があります。
- 現在、同居している満18歳未満の子どもがいる、もしくは妊娠中である。
- 自分の子どもに限らず、扶養していれば姪、甥、孫も対象。
- 期間3年の定期借家契約だから、3年後に契約が切れる。
子育て割
子育て世帯か新婚世帯で、条件を満たすと、最大9年間家賃を20%、上限25,000円まで減額してくれる制度です。
子育て割の特徴は、以下の通りです。
- 子育て世帯は最大6年間、新婚世帯は最大3年間減額される。
- 世帯の所得月額が25.9万円以下の場合、家賃を20%(上限25,000円)減額される。
- 毎年収入審査がある。
URライト
いわゆる「定期借家契約」で、契約に期間を設けることで、通常よりも安い家賃で賃貸を借りれる制度です。
URライトの特徴は以下の通りです。
- 契約期間は入居開始日から3年間。
- 契約期間中に家賃の変更はない。
フリーレント
フリーレント対象物件だと、決められた期間中に申し込めば、フリーレント期間中の家賃(1ヶ月分もしくは2ヶ月分)が無料になる制度です。
フリーレントの特徴は以下の通りです。
- フリーレント期間が1ヶ月の住宅は1年以上の入居が条件。
- フリーレント期間が2ヶ月の住宅は2年以上の入居が条件。
- フリーレント期間中も共益費・敷金は必要。
家賃減額制度がある
UR賃貸では、低所得の高齢者世帯、子育て世帯、障がい者世帯を対象とした家賃減額制度を設けています。
家賃減額制度では、国とUR都市機構が、家賃の半分を負担してくれます。
減額額は最大25,000円です。
所得条件は、世帯全員の合計所得の月額が15万8千円以下であることになります。
UR賃貸を探すときに見たいポイント4つ
UR賃貸は、費用を安く抑えられる魅力的な住宅です。
しかし、金銭面だけをみて入居する部屋を決めてしまうと、後悔します。
UR賃貸を借りる場合、チェックしたいポイントを把握しましょう。
エレベータなど設備が整っているか
UR賃貸は、現在リノベーションや整備が進んでいます。
一方で、まだ未改修の建物があるのも事実です。
築年数が古い建物だと、エレベータが無かったり、エントランスが狭かったりします。
特にご高齢の方や障がいがある方の場合、建物の設備が整っているかはチェックしたい部分です。
交通の便は良いか
UR賃貸は郊外に多く建てられています。
駅から近いか、バスが通っているか、駐車場はどの辺かなど、自分のライフスタイルにおける交通の便の良し悪しを確認しましょう。
スーパーなど買い物ができる場所があるか
食品、日用品といった買い物がしやすいかどうかは、日常生活に大きく影響します。
スーパーやコンビニなど周りにある商業施設を抑えておくと、入居後の生活を具体的にシュミレーションできます。
散歩などお出かけしやすい環境か
家族との団欒や健康の維持といった生活の質をより充実させるには、家周辺の環境も大切です。
公園が近くにあったり、遊歩道が整備されていたりと、お出かけしやすい環境だと日々の暮らしがより良いものになります。
まとめ
・UR賃貸を借りるには、家賃の4倍以上の平均月収が条件。
・収入基準を満たせない場合、「一時払い制度」「貯蓄基準制度」「家賃補給制度」の3つの方法で入居審査が可能。
・UR賃貸は礼金、仲介手数料、更新料が不要だったり、割引制度が充実している。
UR賃貸は、収入が基準を満たさなくても入居できる方法がいくつも用意されています。
制度を上手に活用して、理想の暮らしを手に入れましょう。
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