UR賃貸は、民間の賃貸住宅より初期費用が抑えられることや、公園・スーパー・病院などを周辺に備えているところもあり、若い世代から高齢者まで人気があります。
入居後に同居者が増えるときの手続き方法や、どんな人の同居が認められるかなどについてまとめてみました。
また、結婚予定や同棲、友達同士のルームシェアを検討している人たちにも、入居が可能かどうか、ちょっとしたポイントやURのハウスシェアリング制度についてご紹介します。
URの同居届とは?
同居届とは、入居するときに届け出ていた同居者以外を同居させようとするときに申告するための書類です。
いくつか例を取り上げると、
- 赤ちゃんが生まれて家族が増えた
- 就職や大学生活で兄弟・姉妹が上京し、一緒に住むことになった
- コロナ禍で収入が不安定になり、家族の元に戻ることになった
- 結婚することになり、婚約者も一緒に住むことになった
など、いろいろな諸事情から同居することになった際に必要となります。
そもそも同居届はなぜ必要なのか
UR側(貸主)は、所有している建物に誰が住んでいるのかを把握する必要があります。
防犯上や近隣トラブル、火事や地震が起きたときに、家族構成などを把握していることで、迅速で的確な対応が可能になるからです。
日中、水漏れや火災があったときなど、緊急連絡先に連絡をしたり、在宅されている人数の確認を取ったりすることができます。
また、不審者を見かけたときに、入居者かどうかの確認も可能です。
入居者は、UR側が入居者情報や家族構成をきっちり把握していることで安心できます。
そのためにも、同居者の変更は届け出をする必要があります。
同居が認められる対象となるのはどんな人?
UR賃貸で同居が認められるのは、親族(配偶者、6親等以内の血族及び3親等内の婚族)に限られています。知人、友人などとの同居は認められていません。
同居届の必要書類・手続きの流れ
同居届はUR都市機構のHPからダウンロードし、プリントアウトします。
(ダウンロードできない場合は、管理サービス事務所または住まいセンターで受け取ることも可能です)
必要事項を記入し、親族であることを証明する書類を添付して管理サービス事務所または住まいセンターへ提出して完了です。
■必要書類
・同居届
・親族であることを証明する書類(住民票、戸籍謄本(抄本)など)
UR賃貸で内縁関係の同居は認められているか?
UR賃貸で、内縁の夫・妻の同居は可能です。
内縁とは婚姻の届出はなく、正式な夫婦とは認められないものの、当事者の意識や生活実態が事実上夫婦同然の生活をする男女関係です。
婚姻の意思があり、婚姻意思に基づいた共同生活がある場合は、法律上「内縁」が認められています。
但し、共同生活をしているが、婚姻意思のない場合(愛人関係等)は内縁には該当しません。
UR賃貸で同棲は可能かどうか?
UR賃貸は初期費用を抑えられることからも、若い人たちから人気があります。
ここでは結婚する予定だけどまだ入籍していない人や、恋人同士で同棲を考えている人が、入居可能かどうかについてご紹介します。
(UR賃貸の同居者は、親族に限られるという原則があります)
結婚を前提としている場合
これから結婚予定で入居を検討している場合、同居者は「婚約者」となります。
URでは、「婚約者」は親族とみなされます。
契約時に「婚約届」と婚約者の住民票を提出すれば、入居は可能です。
結婚を予定していない同棲の場合
URでは、契約者と親族の入居が原則で、結婚予定のない同棲は認められていません。
貸主から見て、婚約中ではない同棲は、その関係性がいつまで続くか不明確だからです。
契約期間中に関係が崩れるリスクがあり、そうなると一方もしくは両方が短期間で退去する可能性や、家賃の滞納などが起こる可能性を考えるからです。
そのため、親族であるかどうかを重視する傾向が根強くあります。
とは言っても、入居する側からすると結婚予定はあくまでも予定です。
契約時に結婚を予定していても、必ず入籍をするとは限りません。
先のことはゆくゆく考えるとして、結婚予定で入居している人は存在します。
そして数ヶ月、数年が経っても「婚約者」のままの方はいらっしゃいます。
入居後に入籍を確認された話は聞きません。
万が一、聞かれても「まだ入籍はしていないが、結婚を前向きに考えている」と言えば退去を求められることもないでしょう。
無届の同棲はバレるのかどうか
一人(自分)だけの契約で入居をして、彼氏彼女と勝手に同棲を始めるとバレるのかどうかについてお話します。
単身用物件は、かなり高い確率でバレます。
それは、他の入居者が一人で住んでいるため、人の出入りや生活音、話し声などで気づかれるからです。快
適な生活を乱されると、UR側に連絡されてしまいます。
そもそも単身物件に二人入居は契約違反になるので、やめておきましょう。
ファミリー物件は、バレるともバレないとも言えません。
ごく普通の生活をしていれば、近隣住民の人は夫婦で入居していると考えるからです。
しかし、騒音トラブルや近隣トラブルなどを起こすようなことがあれば、管理会社へクレーム等の連絡が行き、発覚する場合があります。
また、郵便物の宛名が契約名義人と異なることから、郵便局が管理会社へ問い合わせ、バレることもあります。
自分たちがバレないと思っていても、思わぬところから簡単にバレてしまうことが多々あります。
バレてからいろいろな言い訳をしても、近隣住民や管理会社との信頼関係を損なうことになるので、無届はおすすめできません。
UR賃貸で友達とのルームシェアは可能か?
親族との同居が原則になっているため、友達とのルームシェアは認められていません。
しかし、限定された建物ではハウスシェアリング制度というものがあります。
ぜひ参考にしてみてください。
UR賃貸のハウスシェアリング制度について
限定された建物のみにおいて、恋人・友達同士でルームシェアが可能な制度です。
多くの賃貸物件ではルームシェアが禁止されているため、おすすめです。
ハウスシェアリング制度とは?
単身者同士が協力しあって、共同で生活する制度です。
それぞれが契約名義人となって、家賃等の負担を分割します。
原則は2名ですが、居室数によっては3名以上でも可能です。
・大学入学で上京して一人暮らしに不安なときに、仲の良い友達や先輩と同居。
・ちょっと贅沢で広いマンションに、社会人の友人と同居。
など、一人暮らしのワンルームでは味わえない生活ができます。
大きなキッチンや広いバスタブが利用でき、仲間同士で楽しみながらルームシェアが可能です。
同棲も堂々とできますが、どちらも契約名義人となり、所得等の審査の対象になります。
関係性が崩れ、一方が退去したときは、費用負担が大幅に上がるのでよくよく検討することをおすすめします。
UR賃貸のハウスシェアリングのメリット
- 家賃等を折半することで、出費を抑えることができる
- 大きなキッチンや広いバスタブが利用可能
- 一人暮らしに比べると、防犯上安心
- 話し相手がいて、寂しくない
UR賃貸のハウスシェアリングのデメリット
-
- 炊事・家事・掃除等のルールを守らないといけない
- 自分のペースだけで生活できない
- 性格や価値観の違いから口論になることがある
一人が退去すると、家賃等の費用負担が大幅に上がる他人との共同生活では、トラブルの可能性は多々出てきます。
最初に当番やルールをしっかり決めておくなども必要です。
まとめ
今回は、URの同居届の手続き方法や、同居が認められる対象者についてまとめてみました。
・同居届は、UR都市機構のHPからダウンロードでき、管理サービス事務所でも入手できます。
・内縁関係、婚約者も親族として申告が可能です。
・無届の同居や同棲は、ゆくゆくトラブルになる可能性があります。
・恋人や友達同士でルームシェアできるハウスシェアリング制度について紹介しました。
UR賃貸では入居者の希望に添えるように、いろいろな制度を設けています。
また、快適に生活をしてもらえるようにも努めています。
届け出の手続きは簡単なので、防犯上のためにも面倒がらず、ぜひお手続きください。
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