お部屋探しで内覧をしていると、かなり年期の入った古いエアコンが取り付けられていることが稀にあります。
せっかく、壁紙やフローリング・水回りが綺麗にリフォームされているのに、エアコンだけが古いままで少し黄ばんでいるとお部屋の魅力が半減して見えてしまいますよね。
- 入居前に古いエアコンは交換して欲しい
- 古いエアコンさえ交換してくれたら住むのに…
- エアコンって大家に交換・修理の義務ないの?
今回は、そういった疑問を解決できればと思っております。
もくじ
賃貸物件のエアコンは大家の交換義務があるのか?
結論から言うと、使用できない状態になっていた場合は大家には交換義務があります。
(賃貸物の修繕等)
第606条
賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
2 賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときは、賃借人は、これを拒むことができない。
民法上でも前文の通り記されており、使えない状態になっている設備については大家さんには修繕する義務があるという解釈になります。
しかし、元々エアコンは使えない状態と知っていて入居したのであれば、上記の限りではなくなりますので、注意が必要です。
エアコンを古いまま交換しない時のデメリット
そもそも、年期の入った古いエアコンを使い続けるとどんなデメリットがあるか、ご存知でしょうか?
電気代が高くなる
一人暮らしだと、そもそも電気代があまりかからないので気にしていない方も多いみたいですが、古いエアコンだと電気代が約2倍高くなることもあります。
もちろん、使用しているエアコンの年式や広さにもよるのですが、15年以上前のエアコンだと消費電力が激しいため最新式のエアコンより約2倍もかかってしまいます。
一人暮らしのワンルームタイプにお住まいであれば、エアコン代が月1500~2000円くらいが多いと聞きますので、古いエアコンを使い続けるだけで毎月1000~2000円も損してしまう計算になるのです。
騒音が響く
古いエアコンを使っている賃貸物件の方から、エアコンから「ゴォー」や「コポコポ」した音が鳴ると相談を受けることがあります。
少しの音を気にしない方なら大丈夫かもしれませんが、気になる人にとっては非常に耳障りな音だそうです。
もし、賃貸物件を内覧している時に古いエアコンが設置されていて気になった時は、不動産屋さんの許可を取ったうえでエアコンの電源を入れて音がしないか確認をしてみてください。
臭気が漂ってくる
古い賃貸物件にお住まいの方で「エアコンを動かすと臭いから使ってない」という方がいます。
エアコンからする臭いの原因は、内部に溜まったホコリやカビです。
ホコリやカビの詰まったエアコンを使用し続けると最悪の場合、喘息や肺の病気になりうることになります。
賃貸物件をご内覧される際は、ニオイの確認も不動産の許可をとったうえで行っても良いでしょう。
賃貸物件の入居前にエアコン交換して欲しいケース
賃貸物件の内覧中、気に入った物件のエアコンだけ古くて交換して欲しい時は不動産屋さんの担当者に相談してみてください。
もし、エアコンを新しく交換さえしてくれたら入居したいと思っているのであれば、入居申込書の備考欄に「エアコンを交換することを条件とする」と一文を記載してください。
古くても使えるエアコンを交換する義務は大家さんにはないため、あくまで大家さんの判断になってしまいますが、自分の条件はなるべく伝えるようにしましょう。
また、大家さんの判断でエアコン交換が断れた場合でも、実費でエアコンを交換したいと思うのであれば、必ず大家の許可を取ってから最新のエアコンに交換してください。
なお、最新のエアコンは退去時に置いていくことになることは覚悟しておいた方が良いでしょう。
入居後に賃貸物件の大家にエアコン交換義務があるのか
賃貸物件へ入居後は、エアコンが問題なく使用できるのであれば大家さんは修繕や交換の義務はありません。
しかし、エアコンが故障した場合であれば、修繕義務があります。
もし、エアコンが故障して使えないのに大家さんが修繕も交換もしてくれず、実費で修理等を行った場合は大家さんに修理代金の請求をすることもできます。
入居後のエアコンのトラブルについては、後日ご紹介しようと思います。
賃貸物件のエアコン交換は不動産屋さんへ相談
これまで賃貸物件のエアコン交換義務は大家さんにあるのかご紹介してきましたが、まとめると以下の通りになります。
- エアコンの電源を入れて騒音がないか確認
- エアコンの電源を入れて臭気がしないか確認
上記の確認を行って、どうしてもエアコンを交換して欲しいと思った場合は
- エアコン交換を入居申込みの条件にする
- 実費でエアコンを交換しても良いか確認する
上記の通り、気になることはしっかりと不動産屋さんに確認して、不明点が無い状態で気に入った物件で新生活を始めれるようにしましょう!